褒めることは難しいものです。
ですが、テレビや書籍などでは褒めて育てることの大事さを何度も目にしたり耳にしますよね。
お母さんとしては、「何とかわが子を褒めてみよう!」とは思うものの・・・これがなかなか上手くいかない。
それは当然かもしれません。今を生きるお母さんたちは、仕事をして家事もして心身ともに疲労したうえで子育てもしているのですから。
そして、その子育て自体も難しいときています。
なぜ子育ては難しいのか?なぜ褒めることは難しいのか?
その理由は大きく3つありました。
そもそも「子育て」や「褒め方」を教わっていない
これまでに、学校の先生から子育てや褒め方を教わった人はいないでしょう。
わたしたちは、褒め方を始めとして子育てや育児などについて本格的に学ぶことなく大人になります。しかし、子どもが生まれると、わたしたちは子育ての実践者になるのです。当然、褒めたり叱ったりする必要があります。
これはとても難しいことです。練習せずにいきなり実践するわけですから。教科書などを使って学ぶことなく、練習する機会もなかったのに、いざ子どもが生まれると自分が頑張って育てていかなければならない・・・。
わたしたちにとって、子育てがいかに難しいことなのか想像できたでしょうか?
褒めて育てることは確かに大事なことですが、まずは育児は最初から上手くできなくて当たり前、褒めるのが難しくても当たり前なんだと認識して良いと思います。
褒めること自体がとても難しい
子どもを褒めることは、本来とても難しいのです。
それは、子どもの褒め方を取り扱った本が大量に世に出回っていることからわかります。
わたしが持っているものだけでも、子どもの褒め方を取り扱っている本は数冊ありました。Amazonや街の本屋さんで探せばもっと見つかるはずです。
誰にでもできる簡単なことであれば、解説本は必要ないでしょう。「1+1=」を解説する本はありません。難しくて誰かが困っており、教えてほしいと思う内容だからこそ、本は出版されるのです。
子育てや褒め方叱り方は相当数の本が出回っていることから、相当難しいものなのだと捉えておいたほうが良いでしょう。
ちなみに、別の記事で子どもの褒め方や周囲を困らせる行動への対応についてまとめていますので、もしよろしければご覧ください。
周囲の理解が得られない
あなた自身とパートナーの子どもに対する考え方が2人の間で異なっていると、子育ては途端に難しくなります。
少し極端な例えですが、あなたが「褒めて育てることが大切だ」と考えていたとしても、パートナーが「叱ってやることが大切だ」と考えていたとしたら子育ては難しいでしょう。
他にも、お互いの子育てに対する価値観や、自分が幼少期の頃に経験したこと、親からどのように育てられてきたのかということも影響します。お母さんからしたら気になる爪噛み行動だったとしても、お父さんからしたら「それくらい自分の頃もあったし普通だった」と認識してしまうかもしれません。
子育てに含まれるものとして子どもの性格や特性にあった言葉かけや接し方はありますが、それらについてもパートナーやそのご家族(子どもから見たらおじいちゃん・おばあちゃん)たちと考え方が合わなかったり異なったりすると、やはり難しいと思います。
もしかすると、周囲の理解が得られず自分が孤立しているように感じる人もいるかもしれません。
そのような状況ですと、褒めて育てることは難しいでしょう。
まとめ│褒めることは難しい
- そもそも「子育て」や「褒め方」を教わっていない
- 褒めること自体がとても難しい
- 周囲の理解が得られない
以上の3つを褒めることが難しい理由として挙げました。
褒めることは難しくて当たり前のことです。できないと感じていてもそれはごく普通で自然なことなので、過度に落ち込みすぎたりしなくても大丈夫です。みんな難しいと思っています。
今後、子育てや褒め方についてわかりやすく伝えていくので、もしあなたに合いそうな方法が1つでも見つかってくれると嬉しいです。
あとがき
こんにちは。
わたしは、「臨床心理士」の資格と国家資格である「公認心理師」を持つ管理人です。普段は発達クリニックと児童デイサービスで働いています。
主に児童デイサービスでの勤務が多いですが、利用されているお母さんたちのほとんどが子どものことについて色々な悩みを抱えています。
つい怒ってしまうんです
どういう声かけをしたら良いんでしょうか
家でできることって何かありますか?
悩みや相談内容としては子育てのことがメインですが、子育てを取り巻く環境についてもお話を聞くことが多いです。
子育ては難しいことが自然ですので、「上手く行かなくてもおかしくないこと」や、「仕事や家のことをする中でお子さんとも向き合おうとしていることがすごい」と伝えることがあります。
今後は皆さんの生活が少しでも楽になり、少しでも楽しくなるような情報をお伝えしていけたらなと思いますので、よろしくお願いいたします。